人生100年時代、マルチステージのマネーライフプランを考える
人生100年時代の資産形成•運用
お金と上手に付き合うためには、長期のライフプランを考える必要があります。
ライフプランの中でも重要なのは
「いつまで生きるのか?」ということですが、
健康長寿の時代、その前提となる数字が大きく変わろうとしています。
データで確認してみましょう。
日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳を超えており、平均寿命の伸びは7年連続過去最長を更新をしています。
1947年、男女とも50歳前後の平均寿命でしたが、現在は倍近い長生きを前提とする社会が見えてきています。
更に男性65歳以上、女性75歳以上までの生存は約9割です。
寿命中位数(半数の人が生存すると期待される年齢)も男性84歳、女性90歳ほどである他、男性90歳、女性95歳を超えて生存する人は4分の1を上回ります。
そう、前途の通り現代は健康長寿の時代になってきています。
例えば、80歳まで生きるのと、100歳まで生きるのでは定年後の準備資金に大きな違いが出ます。
65歳までを現役で働くと仮定した場合、
80歳までは15年間、100歳までは35年間ですから、引退後の生活期間はおよそ2.3倍。
当然生活のための資金もそれだけ多くかかります。定年後豊かな老後生活に必要な金額と、厚生年金で支給される年金想定額との差額は、夫婦2人月額13万円程度と言われます。
これを貯蓄を取り崩して賄うとすると、65歳時点で必要な資金の額は80歳まで生きる場合は約2,340万円。100歳では約5,460万円となります。
100歳まで生きると想定し、
40歳から老後資金を貯蓄のみで賄おうとすると、月額18.2万円の貯蓄が必要となる計算です。
だからこそ、健康長寿の時代の想定されるリスクを考え、
「お金は貯金」という概念を少し変え、一部は未来への資産形成にあてていくべき時代です。
現在20代〜40代と、定年まで時間がある方は、ライフプランを考え
収入の70%で生活をし、20%は貯蓄、10%は資産形成に充てることが必須です。
理想のライフプラン上、10%では足りない方は、
収入の70%で生活をし、10%は貯蓄、20%は資産形成に充てる。
現在、50代以上方は、少し対策が変わります。
「教育」「仕事」「引退」の3ステージの中の「引退」が
視野に入ってきている50代の方は、
仕事、暮らし、学びなど今後のライフプランを再度見直し、将来の収支を具体的に把握しておく必要がありそうです。
この世代が検討する資産形成は、
長寿に備える長期の資産形成に加え、資産寿命を延ばすための資産運用、
そして分配金•配当金のような定期的な収入を得られるような対策も一考です。
3ステージの時代から、マルチステージ時代へ
このように、マルチステージの資産形成では、
どの世代も比較的安定的でかつ長期的な視点を基本にした資産形成を考える必要がありそうです。